【ウォールナット特集】永く大切にできる、上質な木の個性

【ウォールナット特集】永く大切にできる、上質な木の個性

今回はお位牌やミニ仏壇の素材となる木材、ウォールナットについてのお話です。

深みのある色合いと木目、そして年月を経るほどに味わいを増していく表情から、「長く手元に置くものにふさわしい素材」として、多くの方に選ばれています。ここでは、ウォールナットの魅力と品質基準、そして弊社が扱う製品の一部についてご紹介します。

ウォールナット材とは

ウォールナットはクルミ科の木で、木材として使用されるのは主に北米産のブラックウォールナット(学名: Juglans nigra)と呼ばれる品種です。高級材として、世界中の家具や工芸品、ホテルの内装などに広く用いられています。美しい木目や適度な硬さは祈りの道具とも相性がよく、お位牌やミニ仏壇の繊細な仕上がりを引き立てます。親しみやすい名称とは裏腹に、世界的にも希少価値の高い素材であり、祈りの品に選ばれるのも自然なことと言える素材です。

  • 芯材が深いブラウンに熟成し、美しい濃淡が生まれる
  • まっすぐで流れるような木目が上質感を醸し出す
  • 硬さとしなやかさ(粘り)を持ち、細部の加工に強い

希少価値の高い、高級素材ウォールナット

ウォールナットには国際規格(NHLA)によって等級が定められ、木目の整い方、節の有無、材の均一性などから品質が判断されます。なかでも FAS(First and Seconds)グレード は、家具や工芸品の最高級ラインに使用される最上級材です。

ウォールナットの主な等級(NHLA基準)

  • FAS:最高級グレード。欠点が少なく、幅広い材が取れる。高級家具・工芸品向け。
  • F1F:片面がFAS基準、もう片面はNo.1 Common。化粧面の美しさが必要な家具に使用。
  • Select:F1FとNo.1 Commonの中間。表面美と実用性を兼ね備える。
  • No.1 Common:一般的な家具などに使用。FASより節や色むらなどが増える。
  • No.2 Common:加工品・小物・内部材向け。価格は抑えられるが節や欠点が多い。

かつては高品質のウォールナット材が比較的豊富に流通していましたが、現在では上位グレード材の産出量が減り、需要増加も相まって価値が高まっています。

私たちが取り扱う祈りの道具は、良質材が安定して確保できた時期から大切に保管しているFASグレードの素材を使用しています。そのため今もなお、職人が厳選した上質な素材を使用し、お位牌やミニ仏壇として丁寧に仕立て、安心の価格でお届けすることができます。

深みを育てる、ウォールナットの魅力

ウォールナットは、重厚感のあるブラウンの色調と、流れるような木目が特徴です。年月とともに色味が落ち着き、艶や陰影が深まる経年変化は、他の木材にはない大きな魅力です。

また、硬さと粘りを兼ね備え加工性にも優れているため、お位牌の曲線やお仏壇の面取りなど、細部まで滑らかで品格のある仕上がりを実現できます。自然が生む上質な質感は、祈りの空間を静かで穏やかな雰囲気に整えてくれます。

ウォールナットの木目は一本として同じものがありません。濃淡や模様の違いはその木だけが持つ個性であり、「自分だけの祈りの場所」をつくる大切な要素の一つとなります。

暮らしに溶け込むウォールナット製品

弊社で展開しているウォールナット製品の一部をご紹介します。

ウォールナット材を使用したお位牌

ウォールナット材を使用したミニ仏壇・具足

大切な人を想う場所に、永く寄り添う素材を

静かに時を重ね、味わいを深めていくウォールナット。その希少で価値ある素材の魅力を、ぜひ手に取って感じていただければ幸いです。大切な時間にそっと寄り添う存在となりますように。

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