親の終活、何から始める?子どもに負担をかけないための準備
親の終活、何から始める?子どもに負担をかけないための準備
「親に終活をしてほしいけれど、どう話せばいいかわからない」「もしものとき、何がどこにあるのかわからない」など、親の終活について悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
終活というと、亡くなった後の葬儀やお墓の準備を思い浮かべるかもしれません。しかし、実際には財産や重要書類の整理、住まいの片付け、デジタル情報の整理、これからの暮らしについて考えることなど、さまざまな準備があります。
法務局も、エンディングノートを「自分自身に何かあったときに備えて、ご家族がさまざまな判断や手続きを進める際に必要な情報を残すためのノート」としています。
大切なのは、親にすべてを任せたり、子どもが一方的に片付けたりすることではありません。本人の希望を確認しながら、家族で少しずつ情報を共有しておくことです。
今回は、親の終活を始めるときに考えておきたいことや、子どもに負担を残さないための準備についてご紹介します。
親の終活は「何かを処分すること」だけではない
終活というと、「物を減らす」「家を片付ける」といったイメージを持つ方もいるかもしれません。もちろん、生前整理や実家の片付けも終活の大切な一部です。しかし、それだけではありません。これからの暮らしや、もしものときについて考えることも終活に含まれます。「亡くなった後のため」だけではなく、これからの人生を安心して過ごすための準備として考えてみると、始めやすくなるでしょう。
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大切な書類や財産の情報を整理する
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契約しているサービスを確認する
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スマートフォンやSNSなどのデジタル情報を整理する
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葬儀やお墓についての希望を考える
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お位牌や仏壇をどうするか考える
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家族に伝えておきたいことをまとめる
まずは親の希望を聞くことから

親の終活を考えるとき、最初から「これを片付けて」「エンディングノートを書いて」とお願いするのではなく、まずは本人の考えを聞いてみることが大切です。
たとえば、
「これからどんな暮らしをしたい?」
「家の中で残しておきたいものはある?」
「もしものとき、家族に伝えておきたいことはある?」
など、日常の会話から始めてもよいでしょう。
終活は本人のためのものでもあるため、家族が一方的に進めるのではなく、本人の気持ちを尊重しながら進めることが大切です。
家族に伝えておきたい情報を整理する

もしものとき、家族が困りやすいのが「どこに何があるかわからない」という状況です。そのため、まずは重要な情報がどこにあるのかを整理しておきましょう。
たとえば、
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預貯金や保険に関する情報
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不動産に関する書類
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年金に関する書類
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重要な契約やサービス
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連絡してほしい人
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大切な書類の保管場所
などです。
すべての情報を一つの場所に集める必要はありませんが、必要なときに家族が確認できるよう、保管場所を共有しておくと安心です。
なお、財産の分け方など、法的な効力が必要な内容については、エンディングノートだけで決めることはできません。法務局も、エンディングノートと遺言についてそれぞれ別のものとして案内しています。
エンディングノートを活用する

情報を整理するときには、エンディングノートを活用する方法もあります。
エンディングノートには、本人の基本情報や家族へのメッセージ、財産、医療・介護、葬儀・供養など、さまざまな内容を書き残せるものがあります。
ただし、最初からすべての項目を埋める必要はありません。
まずは、
「自分の連絡先」
「大切な書類がある場所」
「家族に伝えておきたいこと」
など、書きやすいところから始めてもよいでしょう。
エンディングノートは一度書いて終わりではなく、暮らしや気持ちの変化に合わせて見直していくこともできます。
[▶︎エンディングノートとは?書き方と活用法]へ移動
家の中を少しずつ整理する

親が長く暮らしてきた家には、家具や衣類、写真、趣味の品など、多くのものが残っていることがあります。
これらを親が亡くなった後に子どもだけで整理することになると、「何を残して、何を処分してよいのかわからない」と迷うこともあります。
そのため、元気なうちから少しずつ整理しておくことも、家族の負担を減らす準備の一つです。
ただし、思い出の品を家族の判断だけで処分するのは避けましょう。
本人にとって大切なものかもしれないため、残すもの・手放すもの・迷うものに分けながら、本人と一緒に整理していくと進めやすくなります。
実家や住まいについても考えておく

将来的に誰がその家に住むのか、住まなくなった場合にどうするのかなど、住まいについても早めに話しておくとよいでしょう。
親が元気なうちは問題なくても、将来的に子どもが遠方に住んでいる場合などには、家の管理が負担になることがあります。
実家をどうするかについては、売却する、誰かが住む、管理を続けるなど、家庭によって選択肢は異なります。
大切なのは、親が元気なうちに家族で方向性を話し合っておくことです。
デジタル情報も整理しておく

今は、スマートフォンやパソコンの中にも大切な情報が残っています。
たとえば、
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スマートフォンやパソコン
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SNSのアカウント
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オンラインサービス
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サブスクリプション
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ネット銀行やネット証券などの情報
などです。
本人しか把握していないサービスがあると、家族が必要な手続きをするときに確認が難しくなる場合があります。
ただし、パスワードそのものを安易に人に伝えるのではなく、重要な情報をどこに残しているか、安全に管理できる方法を家族で考えておくことが大切です。
▶︎[デジタル終活とは?スマホ・SNS・パスワード整理]へ移動
お墓・仏壇・お位牌について話しておく

終活では、財産や片付けだけでなく、これからの供養についても話しておくと安心です。
たとえば、
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お墓をどうするか
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仏壇を今後どうするか
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お位牌を誰が引き継ぐか
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どのような供養を希望しているか
などです。
こうしたことは、本人が元気なうちは後回しになりやすいものですが、家族にとっては判断に迷いやすい部分でもあります。
特に、お位牌や仏壇について本人の希望を聞いておけば、残された家族が「どうしたらいいのだろう」と悩む場面を減らせます。
現在では、大きな仏壇を置くことが難しい住まいもあり、ミニ仏壇やステージ型の供養スペース、手元供養など、暮らしに合わせた供養の形もあります。
お墓や仏壇を整理する場合も、家族で話し合う

お墓じまいや仏壇じまいを考えている場合も、本人だけでなく家族と話し合いながら進めることが大切です。
特に、お墓や仏壇には家族それぞれの思いがあるため、「負担になるから処分する」と簡単に決められるものではありません。
今後どのように供養していきたいのか、誰が管理するのか、どこまで整理するのかを話し合い、必要に応じて寺院などにも相談しながら進めましょう。
[永代供養・墓じまい後の位牌はどうする?自宅で供養を続ける方法へ移動]
子どもから終活を切り出すときのポイント

親に終活をすすめることに、難しさを感じる方もいるでしょう。
「亡くなった後の話をするのは気が引ける」と感じることもあります。そんなときは、いきなり「終活をして」と伝えるのではなく、「自分たちも将来困らないように、一緒に整理してみない?」「家の大事な書類ってどこにある?」「もしものとき、どうしてほしいか聞いておきたい」など、家族自身の安心につながる話として切り出してみるのも一つの方法です。
親の考えを聞くことから始め、無理に結論を急がないことも大切です。
一度に全部やろうとしなくても大丈夫
終活には、財産、住まい、デジタル情報、葬儀、供養など、考えることがたくさんあります。そのため、最初からすべてを整理しようとすると負担になってしまいます。まずは、できるところから少しずつ始めてみましょう。
終活は、一度に完成させるものではありません。生活や家族の状況が変わったときに、内容を見直していくことも大切です。
① 家族で話す
② 大切な情報の場所を確認する
③ エンディングノートなどに少しずつ記録する
④ 不要なものを整理する
⑤ お墓や仏壇など、供養について話し合う
親の終活は、家族でこれからを考える時間

親の終活というと、「子どもの負担を減らすため」という印象が強くなるかもしれません。
もちろん、必要な情報を整理したり、家の中を少しずつ片付けたりすることは、将来の家族の負担を減らすことにつながります。
しかし、それだけが終活の目的ではありません。
これからどのように暮らしたいのか、何を大切にしたいのか、もしものときにどうしてほしいのか。
そうしたことを家族で話すことで、これからの暮らしについて考えるきっかけにもなります。
親に終活をすすめるときも、「何かを片付けてもらう」のではなく、これからも安心して暮らしていくために、一緒に考える時間をつくるという気持ちで始めてみてはいかがでしょうか。
大切なのは、すべてを完璧に準備することではありません。本人の気持ちを大切にしながら、家族で少しずつ情報や希望を共有していくことです。