伝統型位牌の「名前」に隠された物語 〜春日・勝美・葵角切。100年変わらない形を選ぶという贅沢〜
なぜ、お位牌には不思議な名前がついているのか?
お位牌を探していると必ず目にする、「春日(かすが)」「勝美(かつみ)」「葵角切(あおいすみきり)」といった不思議な漢字の名前。これらは単なる商品名ではなく、数百年かけて磨き上げられてきた「型の設計図」の名称です。
「どれも同じように見える」と感じるかもしれませんが、実はその名前一つひとつに、故人様への願いや仏教的な深い意味が込められています。名前の由来を知ることは、故人様にふさわしい「佇まい」を選ぶための、大切な道しるべになります。
代表的な「型」の由来と、そこに込められた願い
【春日(かすが)】 ─ 究極の引き算、全ての基本

- 由来: 奈良・春日大社の壮麗かつ簡素な美しさに由来すると言われています。
- 特徴: 装飾を極限まで削ぎ落とした、最も歴史ある、お位牌の原点ともいえる形です。
- ストーリー: ジーンズでいえば「501」。無駄を省いたからこそ、10年、20年経っても飽きることがなく、どんなお部屋にも自然に馴染みます。
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こんな方に: 「とにかくシンプルに、でも本質を大切にしたい」という方に選ばれています。
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【勝美(かつみ)】 ─ 朝日のような生命力と気品

- 由来:石川県の景勝地「勝美池」の美しさを写したという説や、朝日が昇る様子を表したと言われています。
- 特徴:春日の形をベースに、足元に「返り花(蓮華)」のような装飾を加え、少しの華やかさを持たせています。
- ストーリー:「暗い悲しみではなく、故人様の輝かしい人生を称えたい」。そんな前向きな願いを形にしたデザインです。
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こんな方に:「シンプルすぎるのは少し寂しい、凛とした品格を持たせたい」という方におすすめです。
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【葵角切(あおいすみきり)】 ─ 角を立てず、円満な人生を

- 由来:台座の四隅を斜めに切り落とした(角を切った)意匠から名付けられました。
- 特徴:どっしりとした安定感がありながら、角を落とすことで柔和な印象を与えます。
- ストーリー:「人生を円満に過ごされた」ことへの敬意、そして「残された家族も円満であるように」という祈りが込められています。
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こんな方に:「家族の絆、故人様の温和な人柄を大切にしたい」という方にふさわしい形です。
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伝統型を選ぶことは、最大の「合理的選択」である

流行の「モダン位牌」が次々と現れては消えていく中で、私たちが「伝統型」を推奨するのには、合理的な理由があります。
- 「追加」ができる安心感: 数十年後に「夫婦連名」にしたい、あるいはご家族で形を揃えたい時、伝統型なら必ず同じ形が見つかります。
- 経年変化の美しさ: 伝統的な塗りの技術は、時が経つほどに落ち着いた独特の艶が生まれます。古びるのではなく、味わいが増していくのです。
- 現代インテリアとの親和性: 伝統型は、実は北欧家具やミニマルなインテリアとも非常に相性が良いです。無垢材のチェストの上に置かれた漆黒の春日は、上質なアンティークのように空間を引き締めてくれます。
- 「文字彫」が映える:昨今では、近代建築の住居に合わせたモダン位牌や家具調位牌の人気も高まっています。ただ、お位牌はほとんどの場合、故人様の俗名や戒名を文字彫をして完成します。全てではありませんが、文字彫をするとイメージが変わってしまうモダン、家具調のお位牌も存在します。伝統型位牌は、縦書きでの文字彫が自然と馴染み、故人様をお祀りする場所としての自然な美しさを醸し出します。
伝統型位牌を「今」の暮らしに馴染ませるコツ

「仏壇がないから伝統型は浮いてしまうのでは?」という心配は不要です。
- 「余白」を作る:ぎっしり物が詰まった場所ではなく、少し余裕のあるスペース(サイドボードの一角など)に置くことで、お位牌の持つ気品が際立ちます。
- 異素材と合わせる:リネン(麻)のクロスを敷いたり、ガラスの一輪挿しを添えたり。伝統的な漆黒と現代的な素材を組み合わせることで、一気に「今の空気感」に馴染みます。
あなたが「一番落ち着く名前」を選んでください

お位牌を選ぶことは、形式を整えることではなく、故人様の新しい「居場所」を作ることです。
潔い「春日」か、品のある「勝美」か、円満な「葵角切」か。名前の由来に触れ、あなたの心が一番しっくりくるものを選んでください。その選択こそが、故人様への何よりの供養になります。
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